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お土産

2020.10.10    観光スポット周辺情報

そこでしか…角館でしか買えない

 旅に行って皆さんがお金を払うのはどんな瞬間だろう。そこでしかできない体験をするとき、そこでしか食べられないものを得るとき、そして旅の思い出の一部を持ち帰るためにお土産を買うとき。
 このお土産にも、旅をした自分へのご褒美や成果物として自分のものになるお土産、旅をした感動のほんのちょっぴりでもおすそ分けするために親しい人に買っていくお土産の二つがあるように思う。どちらもその品物を作ってくれた人の気配りが感じられると、なおうれしい。遠足は家に着くまでというが、旅はお土産を配るまで、と言っていいほど旅のお土産は重要なものだ。
 ここでは角館で買えるお土産の一部を紹介していきたい。

樺細工

写真樺細工03

下級武士の副収入源だった樺細工

 角館の伝統工芸といったら「樺細工」。樺細工の原材料は桜の樹皮で樹皮を幹から丁寧に剥がし、それをほぼ1年ほど陰干しにして水分を抜いたものを使う。「樺」の字から白樺を連想される方も多くいるが、使っている材料はオオヤマザクラ及びカスミザクラの樹皮だけ。なぜ「カバ細工」と言うようになったのかは諸説あるが、はっきりしたことは記録として残っていない。角館でも、むかしは「サクラカバ」と呼んでいたのが、今ではカバと言えば桜の樹皮をさすようになった。桜皮を使っていることを分かりやすく示すために、「桜皮細工」と書いて表示している場合もある。
 秋田の角館の佐竹北家によって秋田県北部の阿仁地方から角館に技法が伝えられたとされ、藩政時代は下級武士の副収入源となっていた。十八世紀末から始まっており伝統は二百年を超えるとされる。これが、地域の職人の工房を通じて現代まで伝わっている。


 我々は現在の樺細工の作り手の想いを知るために、創業明治6年、樺細工づくりを継承し現在まで約140年の歩みのある(株)八柳を取材した。
 桜の皮の特徴は湿気に強いという事だ。その特徴を活かして、人々の生活に寄り添い主力商品となるものを開発してきた歴史がある。はじめは薬入れである印籠。煙草入れ、そして茶筒。伝統的な技法を活かし、時代に合わせて変化させる。自らを変化させることでこの伝統工芸が現代まで受け継がれてきた。
 しかしこの茶筒も現代では利用している人が減ってきているそうだ。よく考えてみれば飲み物の種類が豊富になったうえに、スーパーにいけば利便性を追求したティーパックのお茶が売られている。そんな現状を語りながら、時代の変化に合わせて開発された商品が我々の目の前に運ばれてきた。コーヒーキャニスターだ。
 コーヒーもまた保管の際には湿気を嫌うもの。なおかつコーヒーのマーケットは近年大きく成長している。まさしく時代の変化に合わせた挑戦がうかがえる品だったか。そこには技術とともに継承されてきた柔軟性とスピリッツ精神が感じられる。
 このコーヒーキャニスターは(株)秋田県物産振興協会で行われた食のチャンピオンシップの工芸部門で銀賞(秋田県知事賞)を受賞している。蓋をあければ2段構造になっており、上部の段には桜皮の計量スプーンが入っており、下部にコーヒーを入れられるようになっている。使い手のことを考えた細やかな仕事だ。その他にもiPhoneケースをはじめ電子タバコのケースやパステルカラーが取り入れられたスタイリッシュな器などの新しい商品が開発され、世に出されている。
 角館へ行った際のお土産のおすすめは、人々の生活と共に変わり続けている、こだわりの樺細工である。

文/太陽印刷 二方

Information

樺細工八柳下中町店
〒014-0317 秋田県仙北市角館町下中町2
☎0187-53-2653
■定休日:月曜日
■営業時間:9:00~17:00

Access Map

角館駅から徒歩10分。
昔ながらの樺細工から、現代風にアレンジされた樺細工をお楽しみいただけます。

もっちりまんじゅう

写真もっちり-03

魅惑の食感をもっちかえり。

 桧木内川沿いを少しはいると小さな木造づくりの建物が目に留まる。この直売所で売られる「もっちりまんじゅう」は季節商品も合わせるとおよそ九種類の商品を展開され、本店と直売所で購入できる。一つ八十円という手ごろなお値段で箱詰めやお土産用の物も販売している。蒸かし方に特徴がありやわらかだが少し弾力のある生地と、大人も子供も食べやすいほのかな甘さはついつい手が伸びてしまう魅力を持っている。

 このまんじゅうは十五年ほど前に地元の人に愛される商品を開発したい、という思いから開発されたそうだ。当初の願いのとおり地元の方、さらには観光客の方にまで愛されるものとなっている。今年の五月にはよしもと47シュフランという、主婦が紹介したいものを選んで投票する企画で金賞を獲得している。

 販売員の柏木さんは長年直売所でもっちりまんじゅうを提供し続けており、リピーターの方にお会いすることも多いそうだ。穏やかで暖かい笑顔を浮かべる柏木さんからは、直売所で直接お客さんに販売するやりがいを感じられた。

 日によっては午前中で売り切れてしまうほどの人気商品である。お買い求めの際は余裕をもって立ち寄ってほしい。

文/秋田大学 野中

Information

写真もっちり-01

もっちりまんじゅう直売所
〒014-0300 秋田県仙北市角館町小人町38-5
■営業時間:9:00~17:00

Access Map

角館駅から徒歩20分。
甘さ控えめの餡子を独特のもちもちとした皮で柔らかく包んだ、丸くふっくらとしたおまんじゅう。味は全9個と種類も豊富。

その他のおすすめの角館のお土産

写真 生もろこし

①生もろこしは乾燥させずにしっとりと仕上げた角館の定番。もろこしあんは間に粒あんを挟んだ丸く可愛いもろこしで、もう一方の茶葉仙は生もろこしの上にもち米粉と粒小倉を敷いた贅沢な一品だ。それぞれの個性が光るこのセット。食べ比べてぜひお気に入りを見つけてほしい。
唐土庵
【生もろこし三種詰合せ】
税込1,080円

販売店:唐土庵さくら並木店
秋田県仙北市角館町北野124-2

写真 竹炭・ピリ辛かりんとう

②写真上から竹炭かりんとう、ピリ辛かりんとう。竹炭かりんとうは見た目のインパクトもさることながら甘さ控えめな味もgood.人気No.1商品だ。一方のピリ辛かりんとうは胡麻と唐辛子のハーモニーが心地よい一品。暖かいお茶と一緒にどうぞ。
ゆかり堂製菓
【竹炭・ピリ辛かりんとう】
各税込292円

販売店:(有)ゆかり堂
秋田県仙北市角館町小勝田段の半2-6

写真 和風ピクルス

③たけのこやわらび、しいたけやミョウガなど旬の野菜や山菜をふんだんに使ったこれぞ和風ピクルス。酢の上品な酸味と白だし醤油が上手く食材とマッチしており、新たな食感を求めて次から次へと箸が進む。出来ることならいくつも常備しておきたい一品。
安杖浩美
【里山スペシャル 和風ピクルス】
各税込540円

販売店:アグリガーデン
秋田県仙北市角館町横町42-1

写真 桜ほろほろ

④あずき粉でできたチョコチップクッキー。桜の花びらをかたどったかわいい形のクッキーは、口に入れるとほろほろと崩れあずき特有の甘みを感じさせる。角館の唐土庵店舗でしか購入できない限定商品になっているため、角館観光の際にはぜひ購入していただきたい。
唐土庵
【桜ほろほろ】
税込500円

販売店:唐土庵さくら並木店
秋田県仙北市角館町北野124-2

写真 マロンウィッチ

⑤細かくカットしたマロングラッセがアクセントのマロンクリームをタルト生地でサンドした商品。マロングラッセに使用される栗は大粒で知られる秋田県の西明寺栗。しっとりとしたタルト生
地の中に挟まれたマロンクリームが上品な栗の甘みを感じさせる逸品である。
くら吉
【マロン・ウィッチ】
税込2,160円

販売店:くら吉(有)
秋田県仙北市角館町小人町38-25

写真 てぬぐい

⑥秋田県在住の作家、草薙修さんが手がけた切り絵を一面にプリントした手拭い。角館の伝統的なやま行事を描いた躍動感たっぷりの絵は白熱した祭りの情景を鮮明に思い出させてくれる。毎日のお風呂のおともに。
草薙デザイン事務所
【てぬぐい】
税込1,080円

販売店:アグリガーデン
秋田県仙北市角館町横町42-1

提供元:あきじん

ちっちゃな手作りネコの店 滑川

2020.10.03    観光スポット周辺情報

店内まるっと猫だらけ

「あなたは犬派?それとも猫派?」こんな会話をしたことのある人は少なくないだろう。角館を訪れる際、猫派の皆様に是非立ち寄っていただきたいのが、猫雑貨の専門店「ねこのみせ 滑川」である。

 江戸後期の寺院を解体した際の建材から建てられたという店舗は、武家屋敷通りの一角に建っており、観光客や愛猫家が連日足を運んでいる。

 しかし、なぜ角館で猫の専門店なのだろうか。きっかけは、着物が好きだったという店主・滑川さんの母が残した着物の端切れを、友人が猫の人形にしてくれたこと。人形を作り始めた当時は、他の職業に就きながら花見ツアーの観光客への販売や家の軒先での販売を行っていたが、震災を機に地元角館に戻り、愛猫とともに「ねこのみせ」を営むことを決めたという。

 実はご当地猫グッズはひそかに人気を博しているという滑川さん。現在では全国の猫グッズ業者からの売り込みがあるそうだ。それでも、あくまで利益を優先するのではなくお客様を第一に考え、角館に来ていただいた人に喜んでもらおうという姿勢が、滑川さんのお話の端々から感じ取られた。こうした滑川さんの話しやすさや人当たりの良さも、このお店の魅力の一つだろう。

 「猫好きだというだけで繋がることができる」という滑川さん。今回お話を伺った中で印象に残っている言葉の一つだ。実は角館の隠れたデートスポットでもあるというこのお店、「猫」が二人を繋ぐキューピッドに「にゃ」ってくれるかも……?

文/秋田大学 伊藤

Information

ちっちゃな手作りネコの店 滑川
〒014-0300 秋田県仙北市角館町東勝楽丁4-3
☎0187-54-2858
■定休日:不定期
■営業時間:11:00~15:30

Access Map

角館駅から徒歩16分。
 猫好きの店主が猫雑貨品を取り揃えています。三毛、シマ、サビ、個性的な表情の猫グッズがたくさんございます!猫好きならぜひとも立ち寄りたいお店です。

提供元:あきじん

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